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人生の解 紀州のドンファン氏死す

 あの紀州のドンファン氏。幼少の頃から人生の目的がはっきり決まっていて、ぶれない。これは何よりも強いのではないだろうか。人生の目的はいい女とたくさんセックスをすること、これに尽きる。これは、男の人生の解としては、相当に有力なものじゃないだろうか。金をしこたま稼がなければならない、というのも、その目的のため。もともと、黙っていても女がよってくるような男だったら、苦労して金持ちになろうとも思わないかもしれない。
 14,5の頃から迷いなく、そう信じて邁進していれば、それに本人のそれなりの才覚が加われば、人生うまくいく見本のような気がしたなあ。
「旨いもんくうて、エエおなご抱くために」という極道の決まり文句のような、人生観もあるが、そういったことをごく若い頃から、心底信じていられれば、人生単純で何をすればいいのか、分かりやすくて楽しくてよさそうだなあ。

 俺は、都倉俊一が大信田礼子と結婚した時に、より取り見取りで選べる立場の男が、女を身体で選んだなあと思って、いたく感心したことがあったが。
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